韓国のベストセラー小説を映画化した本作。
1982年に生まれた女性で最も多い名前を持つ平凡なヒロインの半生を、韓国のジェンダー問題や社会問題を織り交ぜながら描き出す。
【あらすじ】
結婚・出産を機に仕事を辞め、育児と家事に追われる平均的な30代女性のジヨンは、ある日から他人が乗り移ったような言動をするようになります。
【感想】
内容は、女性として生きてきた人から見たら特に目新しいことは無くほぼ体験することで、
「はいジェンダー問題をミソジニーにも分かりやすく並べましたドヤッ」
ていう印象だったけど、悔しくてかなり泣けた………
(結婚云々は言われすぎてもう心が麻痺したけど、仕事関係はまだ泣ける)
そして結婚しても仕事続けてもゆるやかに死ぬだけ…南無……という絶望的な気持ちになった。
あと韓国とは美的感覚が違うかもなんだけど、本作に限らず、仕事に生きる女に気の強いちょいブスを配役する文化って、あれわざとなの?
かわゆいユミちゃんは一応結婚してるし子供もいるし旦那もイケメン…
チョン・ユミは本当はめちゃくちゃかわいいのに専業主婦になってからのやつれっぷりがリアルでつらい………
「男と女」の時も、チョン・ドヨンのキャリアウーマンみと育児中のヨレ感の差の再現神!と思ったけど、この映画も秀逸!
メイクさんの腕がよいのか、韓国美肌のベースがよいのかな…
冬ソナブームの時も、出先なのに不自然にバシャバシャ顔洗うシーンがやたらとあって、何?スッピン美肌アピか?と思ったもんだ。
夫のユッピー、優しいけどズレっぷりが痛々しく、あれを聞いて何も感じない男性は、モラハラの気があるのでは?
一旦自分を見直しましょう。
韓国ではキャストに批判が行ったり、一部男性からのバッシングで炎上したそうな。
個人的にウケたのが、会社のおじさんがよく言う「最近なんでもかんでもセクハラ言われてやりにくいよ〜」ていうやつのコリアンギャグ(?)「高麗時代に生まれたかったわ〜」てやつ。
男女で感想が全く違うらしいので、男性の意見も聞いてみたい作品。
原作未読な私でも、映画化にあたり結構改変されている空気を感じたので、原作も読んでみたい。