ゴッドファーザー Part II

パート1観たらやっぱりパート2。

1と2で興亡の話だとしたらこちらは亡の方です。
そして普遍的な家族の物語。

物語は前作でマーロン・ブランドが演じたヴィトーの少年時代から始まります。
シチリアのドンに家族を皆殺しにされ自身も命を狙われたヴィトーは命からがらアメリカへ逃れます。
そしてニューヨークのイタリア人街で人々の尊敬を集め、犯罪組織のドンに登りつめます。

パート2はヴィトーの物語と現代(50年代)のマイケルの物語を交互に描くという少し複雑な構成になっています。
それによって、ヴィトーが家族を守るためにファミリーを拡大していくのに対し、マイケルはファミリーを守るために家族を失っていくという悲劇が強調されます。
クライムファミリー誕生譚でありながらどこか世界名作劇場的な雰囲気のヴィトーパートと、度重なる裏切りで疑心暗鬼に陥り、肉親すら信用できなくなっていくマイケルパートの対比が本当に切ない。

ロバート・デ・ニーロ演じる若き日のヴィトー・コルレオーネにも注目。
顔はマーロン・ブランドに似てないけど説得力のある演技でカバーしています。
特徴的なしゃがれ声はもちろん、細かい仕草まで完璧にコピーしてて役者としての底力を感じます。

ストーリーはパート1より悲劇の度合いが強く、観ていてしんどいです。
でも悲劇ゆえのカタルシスは大きいです。
もともとカタルシスというのは悲劇を観て心が浄化されることを言うそうです。
胸の詰まるような悲劇に心を打たれるという人はパート1よりパート2の方が好きになるんじゃないかと思います。
個人的にはラストカットはパート1より断然パート2の方が好きです。

パート3は最後の方とかは凄く好きですけど別物感がありますね…

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。