キャッツ

近年稀に見る酷評の嵐の本作🙀
猫版「死霊の盆踊り」みたいなのを覚悟してたけど結構真面目に舞台を映画化してました。(でも人によっては「死猫の盆踊り」にしか見えないかもしれません。)

【あらすじ】
空に満月が昇ったある晩、ロンドンの一角にあるゴミ捨て場には個性あふれる“ジェリクルキャッツ”が集う。それは生涯にたった一度、新しい人生を始めることができる一匹の猫が選出される特別な舞踏会が催される夜だった。

【感想】
たしかに生身の俳優とCGを合成した「猫人間」や「人面ネズミ」に生理的嫌悪感を抱くのは至極真っ当な感覚ですが、見た目が気持ち悪い=サイテー映画というのはちょっと短絡的な気がします。
デヴィッド・リンチが監督したと言われても信じてしまいそうな悪夢のようなシーンもあるけど大半は舞台版を誠実に映像化していて作品へのリスペクトを感じました。
「そんなこと言ったって気持ち悪いものは気持ち悪いんだよ!」という意見が多いのは良く分かりますが笑

構成は舞台版に倣って猫が歌の中で自分の生き方について語っていくというものですが、映画として分かりやすくするために全編を貫くストーリーが加えられています。
その加えられたストーリーとキャラクターの扱いが少し雑だったのが残念。
やるならもう少し丁寧に演出して欲しかったかな〜
でも元が「考えるな、感じろ。」の世界なので丁寧にやり過ぎるとフリーダムな感じが台無しになるので難しいところです…

誰もが認めるダメ映画みたいな評価になりかけてますがそんなことはないと思います。
見た目や演出がとにかくキモい、視覚効果の質が明かに低いなど分かりやすいdisりポイントがあったからみんなこぞって叩いてるところはあるんじゃないかなぁと。
あと猫が歌って踊るだけの荒唐無稽さを飲み込めないと退屈で酷い映画としか思えないんじゃないかと思います。
「鉄道界のスター猫」ってどういうこと?とか考えてしまうと普通に楽しめなくなるはず。

個人的にはアンドリュー・ロイド=ウェバーの音楽と俳優のダンスが見た目の不気味さに打ち勝ったので映画版も楽しむことができました。
猫人間の不気味さも見ているうちにだんだん癖になってきます笑

舞台を観たことのある人、無い人、観たけど受け入れられた人、受け入れられなかった人、ファーリーファンダムの人、ゲテモノ映画好きの人…観る人によってまったく感想が違ってきそうなのが面白いです。
万人受けしなくてもカルト映画的に愛されるポテンシャルのある作品だと思いました。

テイラー・スウィフト猫は「猫人間絶対無理」という人でも比較的拒否反応を示さない気がします😼

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